先日、とあるマンションリフォームの現場にてテレビ関係の作業をしていましたので、今回はその状況を踏まえつつ4K8K放送についてのちょっとした話しを書いていきます。
なので、これから新築で家を建てようと思っている、または4K8K放送にご興味を持っている方々にとって、何らかのお役に立てれば幸いです。
とあるリフォーム現場にて
上の2枚の写真、実はテレビの線なのですが、施工方法がかなり乱雑なのを現場で発見致しました。
それこそ大昔ならこの様な接続もなされていたのかも知れませんが、使用されている線の世代からして、施工が乱雑と言わざるを得ません…そして、そこに来ての折角のリフォームなので施工し直しました。
とりあえず、テレビ線を1つ1つに切り離し、先端を加工し接栓と言う部材を取り付けました。
通常は上の写真の様な状態にして、分配器または分岐器と言う部品に接続して住居内の各箇所でテレビが映る様にします。
大元のテレビ線を探す
上の写真は、既存のテレビ線を全て端末処理したところです。
しかし、テレビ配線では必ず電波が来ている大元(IN)の線と言うものがあり、その線を後述する分配器(分岐器)のIN側に接続する必要があります。
従って、3本のうちどれが大元(IN)なのかを測定器で調べる必要性があります。
上の写真2枚は、測定器にて判別している写真です。
各項目の細かい説明は割愛しますが、LEVEL表示の数字が測定されている事や、GOODの表示が測定された1本の線が大元(IN)だと判別出来ました。
4K8K放送とは
上の写真の物が分配器で、先程から言っているINやOUTと言う表示も見られると思います。
そして各テレビ線の端末処理、大元(IN)となる線の判別が出来たところで、いよいよ題名にもある4K8K放送の小ネタです。
そもそも4K放送や8K放送と言うのは、簡単に一言で言えば超鮮明な映像を視聴出来る放送、と言うものですね。
また、今現在の地上デジタル放送が2K放送と呼ばれ、4K放送は2Kの約4倍、8K放送にもなると2Kの約16倍もの画素数で映像が表現されるそうです。
そして、よく色々なサイトで4K放送を視聴する為に必要な物、と検索したりすると以下の物が必要とされます。
○4Kチューナー内蔵テレビ
○4K放送対応アンテナ
○4Kチューナー内蔵でなければ4K放送対応チューナー(2018年6月以前の製品で俗に言う4Kテレビに対し必要)
以上の物は色々なサイトで散見されるのですが、上の写真の分配器の左側にも、実は4K8K対応品とハッキリと表示されているんですよね。
更に、使用するテレビの線も現行の物より前の世代の線では、映像の質が落ちる要因になるとの事でした。(テレビ配線器具メーカー談)
要するに、4K放送を本来の性能で視聴する為には、設備全体を4K放送対応品に替える必要がある、と言う事なんですよね。
また忘れてはならない点として、現状の4K8K放送(2019年9月時点)はあくまでも衛星放送の新チャンネルであり、地上デジタル放送は2K放送のままだと言う事です。
しかしながら、上記の様に設備全体を4K放送対応のものに替えられる環境があるのならば、きっとその映像の鮮明さに感動する事は間違いないと思います。
現場での作業は完了
IN、OUTの取り付けをしっかりと確認して、分配器を収めました。
そして今後何かあった時の為に、上の写真ではカバープレートと言う部材で点検出来る様にしています。
4K8K放送の現実
今回は4K8K放送の小ネタとして色々と書きましたが…個人的には人間の五感(今回の場合特に視覚、聴覚)と言うものには、機械などの文明の進歩についていくにあたっての限界があり、それを凌駕し得るのは限られた第六感だけだと思うんですよね。(その第六感が何なのかは、今は分からないんですけれども。)
そして、最近話題にならなくなったマイナンバー同様、一般世間で4K8K放送が定着しているのか、流行っているのかと言うのは意外と把握し辛いところでもあると思います。
あるアンケート調査によると、30~60代の国民の約6割が4K対応テレビを持っていない・興味も無い、と言う結果になったそうですね。(2019年3月時点)
個人的な意見でまとめると、4K8K放送はその性能の凄さに対して、一般世間での流布の仕方にある種の乖離がある様な気がしますね。
それでもとりあえずは、地上波も含め4K8K放送の今後に期待しましょう。
ワンポイントアドバイス
4K8K放送の視聴を考えている人は、テレビ設備全体の4K8K対応を検討しましょう。
電気工事に関連する記事はこちら。地デジ・BS放送のアンテナ工事のポイント解説
気付けば、年齢を重ねる事に比例してテレビを視聴しなくなっている自分がいるね…。
コメント