毎年9月、10月にもなると台風シーズンの到来と言う事で、日本全国…特に九州・沖縄や西日本を中心として甚大な被害が出るケースが多くなっています。
特に地球温暖化が叫ばれて久しい近年では、台風による被害の程度も大きく、そしてそれは年を追う毎に拡大していく可能性すらあると思われます。
上の写真は2019年に関東地方を大型の台風(恐らく15号か19号)が通過した際に、送電用の金具が折れてしまったものです。斜めになって傾いているのが分かりますね。
東京電力の送電線が接触
そして、金具が折れ曲がってしまった事により、電気の送電線がテレビや電話の線に乗りかかる様に接触してしまった様です。
その為、所轄の東京電力より送電用の引き込み金具の改修依頼を受けたお客様から、電気工事のご依頼があった為、工事を行なう事になりました。
送電線の引き込み位置を上げる
上の写真に写っている部材が今回使用した物で、壁面に取り付ける金具と送電線の引き込み高さを上げる為のポール、そして備品がセットになっています。
まずは金具を壁面にビスで固定し、続いてポールを差し込み専用のネジによって固定します。
金具及びポールを取り付けた状態です。
送電線の移設完了
上の写真は、無事に送電線の移設が完了した状態です。
既存の金具と新しいポールが並んで取り付けてある状態ですが、今回は念のために若干高めに送電線の引き込み点がくる様に調整しました。
次に電線を様々な部材に支持固定していく部材によって、取り付けたポールに固定していきます。
上の写真は電線をポールに固定したものです。この部材を使用すると見た目もスッキリするのと、黒色のタイプは屋外用なので耐候性もあります。
力がかかる反対方向に支線を張る
そして今回は、電気を供給する電柱からの送電線がかなり長かった為、ポールにかかる負荷(重量)も相当なものになると予想し、念のために送電線とは逆方向に支線も張っておきました。
台風などの災害時には、予想の範囲を軽く超える風雨が襲ってくる為、電気設備にも厳重な施策はとっておいた方が良いと思われます。
送電線の引き込み点を高くした事により、電線と電話やテレビの線との離隔もとる事が出来ました。
今回の様なケースはその当事者の方々にとって、改善されるまでは精神衛生上ハラハラドキドキする事になると思われますので、早めに対応出来て良かったです。
また、台風後には電気や電話、テレビなどの引き込み線(大元の線)が倒木や看板等の飛来を受けて断線すると言うケースがある様ですので、そう言った時には今一度その点を注意して見て下さいね。
ワンポイントアドバイス
電気の大元の太い線は、稀に金具などが外れて宙ぶらりんになっているので、そう言った場合は最寄りの電気工事店に相談する様にしましょう。
電気工事に関連する記事はこちら。足元保安灯の電気工事
支線を張る時は、張線器を使用しましょう。
台風の時は、河川の様子見には絶対行っちゃ駄目!
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